アメリカ

連邦法の産業用大麻合法化で米警察は困惑気味

2019.04.28
Federal Legalization of Hemp Creates Quandary for US Police
written by The Canadian Press

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【オレゴン州ポートランド】連邦法における大麻合法化が昨年末に米国に施行さされ、ヘルスケア製品としてよく知られる大麻に含まれる成分であるCBDの急激な人気もあり、すでに急成長を遂げていたその業界の発展を後押しした。

しかし、議会がマリファナのようなものを安全な法的領域へ加えてからたった数ヶ月しか経っていない今、この大麻産業は予想外の発展によって不安に晒されている。

今、州から州へと大麻を運搬することが可能になったトラックの運転手が、合法な農作物を捕らえたのか彼らのキャリアにおいて最大かもしれないマリファナの検挙なのかも分かっていない警察官に車を止められ、時には逮捕されることがあるのだ。これは見た目もにおいも似ている大麻とマリファナの判別たった1つの方法がテトラヒドロカンナビノール(THC)を測定することによるものであるのに、警察官がその現場に測定器具を持ち合わせていないことが挙げられる。

連邦法では違法とされるマリファナは、使用者をハイにさせる十分なTHCを含んでいる。大麻は米国政府の基準ではほとんど含んでいない0.3%以下とされている。それでも、麻薬探知犬は両方に対して反応するだろう。警察官が現在使用している現場での検査では、THCを検出することができるが、その貨物自体が合法的な大麻なのか違法なマリファナなのかを特定できるほど洗練はされていないのだ。

問題の重大性の証拠に、米国薬物規制管理局は今月上旬に大麻とマリファナを精密に判別することができる技術を持っていそうな企業に対して情報提供を呼びかけた。

「誰も、冤罪のために誰かが1ヶ月牢屋に入るのは見たくない。私たちがしっかりとした仕事をするために、なにか、判別するための検査器具を持たなければならない」と薬物規制管理局の広報担当者であるバーバラ・カレーノ氏は語った。

急成長をする大麻業界にとって、大麻を農場からCBD(カンナビジオール)を抽出する工場までの輸送に州間のトラック輸送に依存しているため、予期せぬ悩みのタネである。純粋なCBDパウダーは化粧品からスムージー、ペットフードに到るまであらゆることに使用される。

ケンタッキー州とオレゴン州は大麻の主要生産地であり、彼らが栽培する大麻の多くがコロラド州で加工されている。大麻を輸送している会社は、頻繁に逮捕がよく発生するオクラホマ州とアイダホ州を通り抜けるのだ。

アイダホ州では大麻は違法なままであり、議員たちは合法化法案を通過させるべく闘っている。法執行機関は彼らに現地検査に関するガイダンスを含めるよう要請している。

さらに問題を複雑にするのは、すでに独自の大麻プログラムを持っている州でも、米国農務省からの承認を得なければならず、それは数ヶ月かかるかもしれないということだ。

より良い検査器具の導入を求めているアイダホ州検察弁護士会の理事会に所属しているグラント・ローブス氏は「これは私が考えてきたことがない、馬の前に荷馬車を付けるような最大の例だ。あなた方は大麻を合法にしようとし、農家はそれを栽培することができる。しかしあなた方は、マリファナのディーラーたちが巨大な抜け穴を利用することを防ぐための対策を何も講じていない」と語った。

州認定の大麻を輸送している少なくとも3人のトラック運転手と2人の警備員が麻薬密売の重罪で逮捕、起訴されている。そうした事件が発生している証拠として、オクラホマ州とアイダホ州の倉庫には、事件処理後の合計200万ドル以上の価値がある何千ポンドもの大麻が残っています。

コロラド州を拠点にこのような事件を専門とする弁護士のフランク・ロビソン氏は、他の地域でも6つほどの同様の状況にあるクライアントを抱えていると述べた。彼は、クライアントがプライバシー保護を望んでいることを理由に、それ以上の情報を提供することは避けた。

「地元の法執行機関が行っているのは、議会がアメリカの農民を助けアメリカの経済を助けることを目的とした業界を圧迫してしまっているということだ。人々をTHC検査の誤解によって投獄される危険に晒さないようにしなければならない」オクラホマ州のケースに関与した会社のうち1つの代理人を務めたロビソン氏は言った。

ロビソン氏らは、州の農業証明書や研究許可証などのTHC現地検査に頼るのではなく、USDA(米国農務省)が現地の法執行機関が使用できるような大麻の輸送を検証するための規則を速やかに作成することを望んでいる。この方法なら、警察官は逮捕することなく不審な荷物を通過させ、仮にTHCの高い大麻のサンプルが検査場から届いた際には、当局は事後に栽培者または発送人を追及することができる。

アフガニスタンとイラクで海軍に務めたアンドリュー・ロス氏は、ケンタッキー州からの認証済みの大麻の輸送で荷物の警備をしていたが、その1月の事件でもしロス氏が有罪判決を受けた場合、18年間オクラホマ州の刑務所に行くことになる。ロス氏と同僚はトラックの後ろのバンに乗っていて、バンは赤信号を通り過ぎたために、警察に捕まった。

ロス氏は、オクラホマ州のパフスカの警察に、大麻を栽培していたケンタッキー州の農場の免許、それを購入していたコロラド州の研究所の免許、および大麻の60袋すべてに対する化学分析書類を提供したと述べた。いずれも大麻に関する連邦ガイドラインの範囲内だった。

警察にとってはそれだけでは十分ではなかった。彼らは荷物をテストし、それほどではなかったが、THCを含んでいることを確認した。そしてロス氏と彼の同僚、そして2人のトラック運転手を逮捕したのだった。

トラックの運転手への容疑は最終的に晴れたが、この事件後も、1,000,000ドル近くなる18,000パウンド(8,165キログラム)の貨物はいまだに保管されている。

このケースやアイダホ州のこれに似たケースは、オレゴン州農業局が農家に対して州を越えて大麻を輸送しないよう公式に警告をすることへ繋がった。

ロス氏は保釈を申請し、そしてオクラホマ州での裁判を待っている間にも、デンバーの彼の大麻輸送事業であるパトリオットシールドセキュリティを経営し続けています。また、彼はネバダ州、ウェストバージニア州、ワイオミング州のような場所からの潜在的な顧客は、大麻を州の外に送り出すことを恐れていると語った。

「この産業は全体として浮き沈みが激しい。みんな怯えている。誰も何も運びたがらないよ」とロス氏は言った。

オーセージ郡の第一地区検事補であるミッシェル・ボーディーン・キーリー氏は、押収した大麻は検査されていたと語った。いくつかのサンプルがワシントンD.C.の薬物規制管理局の検査場に送られ、合法のTHC含有量であるとして返ってきたが、そのうちの少しは基準値を超えていたと言った。

現状の結果をもとにした上で、ボーディーン・キーリー氏は、全てが合法な大麻だとは言えないと語った。

「大麻でもあるし、マリファナでもある。これはまさに今起こっていることであり、そうであるだけでなく、同時に調査でもある」

しかし、彼女は前向きな姿勢を示した。「もし違う種類の現地検査があって、それがTHCのパーセントを教えてくれるとしたら、それは素晴らしい」


この記事は Puff Puff Post の記事を翻訳しています。